VIP EXPERIENCE

特別な人の特別な体験

山に抱かれた全室離れの宿
温泉と自然の風に深呼吸

佐賀県奥武雄温泉 風の森(かぜのもり)

’25年に新設した宿泊者専用貸切の「カガミノサウナ」(定員2名/90分7700円)。プレデターサウナと呼ばれるほどの隠れ家感で、宿泊予約時にサウナも予約するも多いのだそう

1300年の歴史がある武雄温泉、そして日本三代美肌の湯で知られる嬉野温泉。その名湯に挟まれた約5500坪の山の中に全室露天風呂付きの離れ11室を擁する「奥武雄温泉 風の森」。森を渡る風の音、鳥のさえずり、虫の声を聞き、美しい緑を眺めて、美味しい空気を深呼吸。五感で癒される自然豊かな宿だ。雨が降れば森の香りより高まり、アロマセラピー効果も。佐賀県太良町で「太良嶽温泉 蟹御殿」も運営するオーナーは建築や家具に造詣が深く、アマンのような大人のリゾートをと、1部屋2名定員、15歳以上の利用に限定している。’05年に7部屋でオープンし、’17年に4部屋を増設。’25年中には7部屋をリニューアル予定。さらなる魅力でゲストを迎える。

母屋でチェックインしたら、離れの部屋へはスタッフが運転する電動カートで移動する。小道を上っていく間も木々の緑と足元に広がる苔の鮮やかな緑に癒され、別世界に来たかのようだ。離れのインテリアはそれぞれ違う仕様だが、各部屋に内風呂と露天風呂があるのは共通だ。純重曹泉の温泉はトロリとして、化粧水の上を行く美容液のような濃密さ。湯上がりの肌をいつまでも触っていたくなるような、さすがの泉質も高評価を集めている。

「『風の森』を楽しんでいただくには連泊がお勧めです」とスタッフが言う通り、自然に抱かれた客室で過ごす時間、木漏れ日を浴びながらの露天風呂は格別だ。また、妊婦に向けたマタニティプランも用意。食事制限に合わせた料理やノンカフェインのドリンク、ゆったりサイズの館内着とパジャマ、抱き枕、浴室の滑り止めなどうれしいサービスが満載だ。妊娠・出産を控えた夫婦の絆をさらに深くできる機会となるので、若いカップルの利用も多いのだそう。

森の中の貸切サウナ
贅沢空間で自分へのご褒美を

’24年11月の大規模リニューアルに際し、「カガミノサウナ」を新設。フィンランド製サウナヒーターiki ハーフ型を日本で初めて導入。水風呂にも純重曹泉である温泉水を使用し、滑らかな肌触りを堪能する贅沢を。そして通気性と寝心地を実現しながら丸洗いできる「ライトウェーブ」のベッドでうっとりするような整いタイムを貸切で楽しもう。

食事の時間になるとカートのお迎えで母屋に隣接するお食事処へ。個室で、和洋取り混ぜた創作コース料理をワインや日本酒とともに堪能できる。夕食は18時/19時、朝食は9時/9時30分/10時の3部制だ。連泊のゲストは遅い時間の朝食を選んで昼食をスキップ、午後のおやつを軽く取ってディナーに備える、という人もいるそうだ。母屋のレセプション横のロビーにはコーヒーと雑誌を用意。食後にオーナー厳選のデザイナーズチェアに身を預け、中庭を眺めながら過ごすのもいい。さらに離れの客室の一角にはラウンジ「slow minutes」も。自由にくつろげるよう、スタッフは常駐せず、セルフバー(一部有料)で思い思いの時間を過ごすことができる。

2人用の宿だから夫婦やカップルが多いけれど、母娘やおひとり様と実はさまざまな利用があるそう。誰にも邪魔されずに自然の中で上質の空間と美食に浸れる大人の宿は、半年前から予約が可能。武雄には日帰り利用が可能なの「らかんの湯」や、世界的建築賞「A+Awards 2025」を受賞した「OND SAUNA」など、話題のサウナ施設にも恵まれている。また、’25年11月3日(祝)までは武雄市内各所にて「武雄のあかりめぐり」を開催中。さらに系列の温泉宿「枯淡嬉野」が今秋オープン予定とのことで、奥武雄は今、訪れたいホットなエリアと言って過言ではないだろう。

奥武雄温泉 風の森(かぜのもり)